GOTOH(たぶん)のロトマチックペグを分解してみる

グリスべっとり

前回の記事でOHしたマグナのペグの代用としてGOTOH(たぶん)のペグを中古で購入してみました。
中古ギターや中古のペグを購入したらペグはなるべく分解清掃することにしています。他の部分は前に所持していたユーザーさんも掃除してたりするでしょうけどペグの中身までメンテする人は少ないと思うので。

尚、記事中で何度か登場する「前回の記事」の参照先はこちらの記事になります。

また「GOTOH(たぶん)」の理由は文末で明らかになります。

さて本題。
蓋を開けてみると画像のように茶色いグリスがべっとりと入っていました。
過去にバイクやクルマのメンテをした経験から「古くなったグリスは茶色く変色する」という解釈だったのですが、ギターのペグでもバラす度にこの茶色のグリスを目にすることになり、なんども茶色のグリスを目にするに当たって疑問が生まれてきました。

果たしてこれは劣化したから茶色なのでしょうか?
そもそもギターのグリスに用いられている一般的なグリスの色が茶色なんじゃなかろうか?

劣化したグリスだから、という思い込みでこれを払拭し新しいグリスに代えてきたのですが、本来のグリスの色が茶色なのであれば、私はギターペグに適したグリスを取り除き適当な安いグリスに代えてきたという非常に無駄な作業をしてきたことになります。
そう考えると心穏やかではありません。

この疑問を解決するのは簡単です。
新品のギターや新品のペグを購入したときにまっさらな状態のペグをバラしてみればいいわけです。製造から間が無い新品状態のペグの中身が透明・無色・白っぽいグリスであれば私の疑念は無駄なものとなりますが、中身が茶色いグリスなら私はただの馬鹿たれになるわけです。

機会があったら確認したいのですが、果たして新品のギターやペグを買う機会が今後あるのかどうか。


2020/07/27 追記

あまり使用していなさそうなGOTOH SG381 マグナムロックを中古で入手したのでグリスの状態を見てみました。
画像のように半透明のグリスが塗られていますので、やはり赤茶色のグリスは劣化したものとの見方で間違っていないのかもしれません。

しかし、グリスの量はこんな少量でいいんでしょうか?ギアの噛み合わせ部分には付着していないと思うのですが・・・。

とりあえずたっぷりと補充しておきましたが、グリスの色の疑問が解決したら、次はグリス量に付いての疑問が沸き上がってしまいました。
塗りすぎるとかえって抵抗になるのは理解できるんですが、こんな少量でいいのかなぁ。

~追記ここまで~


高いペグも安いペグも構造は同じ

バラし終わりました。
分解する過程は前回の記事と同じなので割愛します。

分解しながら感じたことは精度の高さ。
例えばウォームホイール(円形の歯車)とペグシャフト(弦を巻く軸)との噛み合わせが隙間無くキッチリピッタリです。前回のペグとは大違い。
ただし、その2つのパーツを止めるネジが緩んでいるものがありました。分解前に「軸の遊びが大きいな」と思っていたペグがあったのですが、どうやらネジが緩んでいた模様。
もしも軸がグラグラするペグにお悩みでしたら一度分解してネジが緩んでいないか確認してみるといいかもしれません。
ネジを締め直して済むならわざわざ買い換える必要ないですし。

細かい筋状の細工はなんだろう?

ウォームホイールを見るからに激しい摩耗は無さそうで一安心。歯の数が16なのでギア比は1:16ということになります。前回の記事でバラしたマグナのペグは1:14なのでこちらの方が微妙な調整が出来ることになります。

時間が足りなくなったので組み直す作業はまた明日以降に持ち越しですが、バラしたパーツにグリスアップしながら分解とは逆の手順で組み直せば終了です。
この辺も前回の記事に書いてます。

GOTOH(たぶん)の理由1

さて、GOTOH(たぶん)の理由です。
画像に写っているようにケースを塞いでいる蓋にはGOTOHのロゴが入っています。良く目にするデザインですね。
ところがケース本体の裏側にはGOTOHの文字がありませんし、JAPANの文字もありません。

GOTOHのペグは比較的新しい物からちょっと古い物まで4セットほど所持しているのですが、どれもケースにはGOTOHとかJAPANとか何らかの文字が入っていますが、今回のペグには1と2の数字のみ。

GOTOH(たぶん)の理由2

ツマミ(ボタン)の受けに使われるワッシャーですが、このペグに使われているのは樹脂製と金属製のワッシャーが1枚ずつで計2枚です。

分解好きな性分なので手持ちのGOTOHペグのワッシャーの素材や枚数はその都度確認しています。少なくとも4枚、多いものだと5枚のワッシャーが使われています。
ワッシャー2枚というのは初めて見ましたし、樹脂の材料もプラスチッキーです。

GOTOH(たぶん)の理由3

ご覧の通りペグボタンなんですが、こりゃ凄いよ。
安いギターを何本も所持してきました。現在もレジェンド、メイビス、バスカーズ、など10本ほど所持していますが、それらに付いているペグと比べてもダントツのデコボコ仕上げです。ペグボタンに関しては前回の記事のペグの方が良いです。それも圧倒的に。

これは表面処理(鍍金)の問題なんでしょうか?それとも下地からしてデコボコしてるのかな?
ヤスリをかけて表面の鍍金を剥がしてみたくなってきたぞ。

とはいえ、これがGOTOHではない確証はありません。GOTOHも長い歴史を持つメーカーですので様々な仕様のペグを作ってきたと思います。OEMで提供しているパーツにはGOTOHの名前が入っていないGOTOH製もたくさん存在しますし、コストの関係で機能性に関わらない部分は手を抜いた造りのものもあるでしょう。
なのでこんなペグがあってもおかしくないですよね。

というわけで、GOTOH(たぶん)の分解でした。

GOTOHの名前が音を合わすわけではありませんから、チューニングペグとして問題なく働いてくれたらそれでいいんです。実際に弦を張って音を出してからのお楽しみです。

働いてくれるといいなぁ。


GOTOH ( ゴトー ) / SG381-MG-07-L6-Chrome
GOTOH ( ゴトー ) / SG381-MG-07-L6-Chrome

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