グレコ GP-330のメンテナンス ネック編 新兵器登場

中古で安く購入したGP-330のメンテです。実際にこのギターがGP-330かどうかは定かでは無いんですが、仮にGP-330ということにしておきます。

ヘッド・ペグの状態はご覧の通り綺麗です。いつものジャンクと違って中古品として普通に売られていた訳ですから、ある程度の清掃をしてから店頭に並べているのかもしれません。

ペグの金メッキにくすみや錆が見受けられますが、これを何とかしようと頑張ると、金メッキが剥げて無残な結果になることはいままでの経験から想像が付きます。なので敢えて磨くことはしません。
面倒くさいからではありませんよ、たぶん。

ただし、ペグの内部はどんな感じか見ておきたいので全部外してバラしてみます。

こんな感じでした。亀ペグやクルーソンペグはバラしやすいから楽です。ロトマチックだと大変な作業になりますので。

いつものようにギア部分にグリスを塗ろうと思っていたのですが、ガレージに秘密兵器があることを思い出しました。ベルハンマーです。

ベルハンマーについての詳細は長くなるので文末に記載しますが、金属同士の接点に使用すると動きを滑らかにしてくれるという商品。

いつものように固形のグリスでもいいのですが、完全密閉されるロトマチックペグと違い、クルーソンペグや亀ペグでは中のグリスが空気に触れて劣化が早いんじゃないかと常々思っていたわけです。
なのでベルハンマーのような金属表面に皮膜を作ってくれるような商品の方が亀ペグには適してるんじゃなかろうか?

ということで今回試してみようというわけです。

全ての摺動部にスプレーしてからペグのツマミをグリグリと回して馴染ませていきます。するとだんだんと回転が軽くなるではありませんか!
ツマミを通して感じる回転のざらつきも軽減されていきます。さすがにスルスルとまではいきませんが十分にスムーズです。

ただイマイチ問題なのがスプレーだと勢いよく大量に噴き出すのでペグのような小さな小物では量の調整がし難いこと。綿棒なんかに染みこませて塗り込むようにした方が良いのかもしれません。

もしくはこのような原液を使う感じでしょうか。

ペグをバラしてベルハンマー。といった作業を6個分繰り返しました。
ついでにヘッドとネックの汚れを落として、指板を指板オイルでメンテナンス。フレットは錆も汚れも無く磨く必要性はなさそう。

ということでネック&ヘッドのメンテが完了です。


さて、ベルハンマーの紹介です。別に私はベルハンマーの関係者ではありませんし回し者でもありません。

自転車やバイクのチェーンにスプレーしてみてください、軽くなります。
雨戸を閉めるとガラガラ・キーキー音がするようでしたらスプレーしてみてください、軽くなって音も軽減します。

引き戸が重いなぁと思ったら引き戸の戸車に、サッシが引っかかるなと思ったらサッシの戸車に、蝶番が軋むようなら蝶番に。
とにかく金属同士が触れ合って動く場所にスプレーすればOK、動きが良くなります。

こういった製品はクレのCRC-556というのが有名ですが、家庭の奥様が手に取るならいざ知らず、クルマ・バイク弄りやDIYで本格的に使うとなると556はほとんど役に立ちません。錆落としくらいでしょうか。
ワコーズのラスペネも有名ですが、ラスペネは硬く締まったナット・ボルトを外すのに大活躍します。古いバイクのメンテはラスペネ無しで成立しないと言っても過言では無いです。
なのでベルハンマーとラスペネは似ているようで使いどころが違ってくるので両方持っても無駄ではないです。というか両方持っておくべきです。

と書いているウチに一つ思い出しました。

このギターはグレコのWIS-3Sというモデルです。訳あってご覧のようにブラスナットを奢っています。

ブラスナットにスチール弦。金属と金属。
ベルハンマーが使えるではありませんか。

早速スプレー。

金属と金属なのでサドルにも使えますね。早速スプレー。

これチューニングが合わせやすく・狂いにくくなるといいのですが。
結果はまた後日。

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