フェンダーのギグバッグ FE620とFE405を比べてみる

ギターの収納や持ち運びに使われるギターケースですが、手に取りやすい価格帯のギター用に使われるのはビニールやレザーで作られたソフトケースが中心になると思います。

そんなソフトケースの中でもスタイリッシュなデザインで人気のFENDERのギグバック。
訪問した知り合いのお宅で2つのモデルを同時に見る機会があり、せっかくの機会なので比べてみました。

フェンダーギグバッグのラインアップ

本題に入る前にFENDERのギグバッグのラインアップを見ておきます。尚、一部の商品画像や商品説明はサウンドハウスからの引用です。

品名FE1225FE620FE610FE405
素材1200デニール600デニール600デニール400デニール
パッド厚25mm20mm10mm5mm
説明シリーズの中でも最もグレードの高い仕様となり、大切な楽器をより安全に守ります。なんとジャズマスターにも対応します。外装、パッド、底面部バンパー付きの仕様通り、貴方の楽器をしっかり守ってくれます。ギターケースとしての質の高い仕様だけでなくデザインも優れたフェンダー社のギグバッグ。FENDERギグバッグの中でもよりリーズナブルなエレキギター用ギグバッグのFE405。スタイリッシュなデザインが魅力的です。
FENDER Guitar Gig Bag

お値段は随時変動するようですのでリンク先でお確かめください。
タイミングによっては下位モデルの610よりも上位モデルの620のほうがお安くなっていたり、1225が特価になっていたりします。


Fender FE1225 Electric Guitar Gig Bag
Fender FE1225 Electric Guitar Gig Bag


Fender FE620 Electric Guitar Gig Bag
Fender FE620 Electric Guitar Gig Bag


FENDER FE620 Electric Guitar Gig Bag Jeans
FENDER FE620 Electric Guitar Gig Bag Jeans


Fender FE610 Electric Guitar Gig
Fender FE610 Electric Guitar Gig


FENDER  FET-610 Electric Guitar Gig Bag Tweed
FENDER FET-610 Electric Guitar Gig Bag Tweed


Fender FE405 Electric Guitar Gig Bag
Fender FE405 Electric Guitar Gig Bag


FENDERのギター用ギグバッグは大まかに4つのグレード展開のようです。
更に各モデルにカラーバリエーションがあったり、610のみですがジャガーやジャズマスターが入る大きめサイズのバッグや、ムスタングなどショートスケール用のバッグもあるようです。
確かFenderのPlayerシリーズのムスタングやデュオソニックの紹介ページではショートスケール用のFE610の使用がお勧めされていたはず。
大きめ用・小さめ用モデルが別に用意されているというのがミソでして、その理由はこの後の文章で明らかになります。

この4グレードの中から今回比較したのは620と405。
405は最下位のグレードですが気軽に手に取りやすい値段でコスパに優れるモデル。620は最上級モデルではないけど必要な装備は揃っていて値段と機能のバランスが取れたコスパに優れた普及モデルといった感じでしょうか。

FE620とFE405の各部の比較

FE620は新品、FE405は約1年間使用した後の状態です。

本体前面

FE620
FE405

一見しただけで違うのが分かります。
立体的な造形の620に対して、405はペラッとしたいかにもビニールという感じ。

本体背面

FE620
FE405

ショルダーストラップの部分です。ここも造りの違いが顕著ですね。
例えるなら登山用のリュックとファッションアイテムとしてのナップサックでしょうか。

FE620

FE620は背中が当たる部分にもクッションが入っており、このクッションの裏側にショルダーストラップが収納可能で、手持ちで運ぶ場合にストラップが邪魔にならないといった配慮もされてます。

内装・内容量

FE620
FE405

クッションの厚みは20mmと5mmなんですが、実際に見てみるとカタログ数値以上の違いといった印象です。
FE620はバッグ自体に厚みがあって、マチ(厚み)の部分もしっかりしています。
FE405はバッグ自体にマチ(厚み)は無くてクッションの入った外装で挟み込んで収容する感じ。

収まっているのはグレコのディンキータイプ。どうせならもっと色々なタイプのギターで試してみたかったのですが。これしかなかったのが悔やまれます。

で、ご覧のように普通のロングスケール、小さめヘッドでも長さは目一杯です。
持ち主はスクワイヤのAffinity ストラトを収容していますので一般的なFENDER ストラトキャスターであれば問題なく収容できます。ストラトがOKということはテレキャスもOKなんでしょう、きっと。(FENDER製品なのですから当たり前ですが)

一般的なギターケースやバッグはある程度のサイズの余裕を作ることで汎用性を持たせていることが多いですが、FENDERのギグバッグに関してはサイズの余裕がありません。
なので前述したようにFE610のバリエーションにジャガー・ジャズマスター用やが設けられていたり、FE1225の商品説明に「ジャズマスターも入ります」といった記述があるんでしょうね。
ムスタングやデュオソニックといったショートスケール用も別に設けられていることから、ギターケース・バッグはジャストサイズが最適という考え方なのでしょう。

ですので、FE405・610・620はストラトがキッチリピッタリ収まるサイズということを念頭に置いて購入するほうがいいです。
同じストラトを模したギターでもメーカーやモデルによってはボディやヘッドのサイズが大きすぎて入らない、なんてこともあるのかもしれません。
リバースヘッドやラージヘッドは入るのかな?

FE620

FE620にはネックを支えるピロー(枕)が内蔵されています。レスポールやSGのようにヘッドに角度が付いているギターはちょっとした衝撃でも破損しますので、そういったギターを持ち運ぶのであればこのピローは必須です。
(そもそもLPやSGを収容できるのかわかりませんが)
このピローは位置を動かすことが出来ません。中身のウレタンが外せるようになっているので、ピローが邪魔な場合はウレタンを抜くと萎みます。

底部

FE405

約1年間使い続けたFE405のケース底部です。穴が空いています。
穴が空いた理由はストラップピンです。

このケースの持ち主は学生さんでして、ギターを背負って毎日のように持ち運んだそうです。
片道10分弱の短い距離らしいのですが、時には自転車に乗って、時には傘を差して歩いて。
そうした日々を繰り返すウチにストラップピンが当たる分が徐々に裂け始め、最終的には穴がいてしまったんだとか。

FE620

FE620のケース内部です。ギターを収めた底部の画像ですが、ストラップピンが当たる場所は凹んでいて硬質プラスチックでカバーされています。
これがFE405の買い換えにFE620を選んだ理由なんだそうです。

この先まだ暫くはギターを背負って毎日通学するので、底部に補強がないバッグでは心許ない、と。

また、FE620にはバンパーと称する衝撃からギターを守る保護用のプラスチックが付いています(ヘッド部分にも付いています)

まとめ

FE620とFE405ではお値段の差が結構あるのですが、それも納得できる造りの違いです。

ギグバッグという言葉の定義そのものが曖昧なのですが、仮に「セミハードケース」だと定義付けたとするなら、FE620は間違いなくギグバッグです。持った感じもガッシリしていてペラペラな部分がありません。

10万円クラスのギターを買うならせめてこのレベルのケースが付いてきて欲しいよなぁ。と思うのがFE620。
5万円クラスのギターにFE620が付いてきたら小躍りして喜んでしまいそう。

FE405は残念ながらソフトケースでしょうか、ギグバッグと呼ぶには色々と足りない気がします。

1万円以下の安いギターを買うとおまけで付いてくるビニールのペラペラのケース、というかギターの形をしたカバーのようなもの。
あれをもう少し上等な生地にして、生地と裏地の間に薄いスポンジを挟んで少しだけフカフカにしたケースがFE405 。
3万円クラスのギターにFE405が付いてきたら「まぁそうだよね」と納得できます。

FE405が勝っている部分も有りまして、それはポケットの収納力。

FE620にもポケットはあるのですが、2つに分かれているためポケット1つあたりの容量が足りません。さらに中で色々と小分けできるようになっているため大きなものを入れようとするとかえって小分けのポケットが邪魔になってしまいます。
また生地がしっかりして厚みがあるので、FE405より伸縮性が劣ります。

FE405のポケットはデザインや使い勝手などは後回しの小細工無しのポケットです。そのため大きめのものもガシガシ突っ込めます。
ファスナーの開口部も広く、小さめのマルチエフェクター(ZOOMのG1Xon)が余裕で収まります。

その他のモデル

前述したようにFE1225とFE610というモデルもあります。
メーカーの説明を見る限りだとFE1225はFE620を更に豪華にした造り。パッドの厚さは620・610と比較して5mmしか違いませんが、耐久性の指標となる素材のナイロンは620・610が600デニールなのに対して1225は1200デニールです。

FE610は620からバンパーを無くしてパッドの厚みを抑えた、いわば620のネイキッドモデルでしょうか。その分お値段が抑えられています。またサイズバリエーションがあるのも610。

では、私が実際に使うために選ぶとしたらどのモデルか?と考えてみたのですが、たぶんFE405を選ぶと思います。
私の場合はギターを運ぶ手段がクルマでして、電車に乗ったり自転車に乗ったりといったシチュエーションは今後二度と訪れないんだと思います。ですので最低限の機能を持ったFE405でも十分です。

背負っての移動時間や距離は少ないけどギターを預けたときに手荒に扱われることがあるよ、という方はFE610以上のモデル。

ギターを背負って電車や自転車で移動される方はFE620以上のモデル。

といった選び方で良いような気がします。

MONOGATORREUNION BLUESといったギターケースを専門に作っているメーカーと比べるとFENDERのギグバッグはお手頃な価格設定だと思います。最上位のモデルであるFE1225ですら他社のエントリーモデルと同等かそれ以下の価格で買えてしまいますので、ギグバッグ選びの候補に入れておいても損はないんじゃないかと思います。

2021/06/18 追記

Limited Edition Urban Gear Electric Guitar Gig Bagなるアイテムが販売されていることに最近になって気付きました。

Limited Edition ですから限定モデル?
Urban Gear ですから都会的?

よく分からないネーミングですが、画像を見るとなるほどお洒落です。


FENDER  Limited Edition Urban Gear Electric Guitar Gig Bag

FENDER  Limited Edition Urban Gear Electric Guitar Gig Bag

FENDER  Limited Edition Urban Gear Electric Guitar Gig Bag

FENDER Limited Edition Urban Gear Electric Guitar Gig Bag


カラーはご覧の3色で大きなフェンダーロゴが映えるデザイン。
真ん中あたりに付いている小さめのポケット部分が取り外しできて、バッグとして単独でも使えるようになっているんだとか。

素材は1680デニールでFE1225の1200デニールよりも更に丈夫。
側面に傘を差し込めるループがあったり、ネック~ヘッド部分の外側にゴム製の紐がループになっていてちょっとした物をキープできるようになっていたり、なんだかアウトドア用のリュックみたいです。

お値段的にもFE1225より上で結構大きめの価格差があります。ギグバッグらしからぬ色とデザインは気に入りましたが、実物を見てからじゃないと手が出ないかなぁ。

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